EVENTNEWSTEQUILA(テキーラ)

10月21日は「メスカルの日」!メキシコなどから専門家を招いたレセプションセミナーが開催されました。

10月21日は「メスカルの日」!メキシコなどから専門家を招いたレセプションセミナーが開催されました。

メスカルの日

今、世界的にアガベの需要が増えているそうです。ウイスキーやジンが世界的な注目を集めてきた近年の酒類業界において、昨今需要の伸び率が急激に増えているのが”アガベ”です。アガベとはテキーラの原料となる植物のこと。テキーラの需要ではなく、”アガベの需要”とあえて言ったのは、テキーラ以外にもアガベから造るお酒があるからで、それが「メスカル」というお酒です。

メスカルはテキーラとは違い日本ではほとんど馴染みのないお酒ですが、海外ではポピュラーなお酒として楽しまれているのです。テキーラと同じメキシコ原産のメスカルは、確かに一見すると風味や製造法もテキーラと同様に思われがちですが実際には微妙に異なります。

今回、これらアガベから造られるテキーラやメスカルを世界的に広める活動として、世界10ヶ国以上で行われてきたプロモーションイベント「AGAVE LOVE」が、アジア最大級のイベント「TEQUILA FESTA」とコラボして、東京・大阪・名古屋でセミナー&テイスティングイベントを開催。それに先駆け、アメリカで制定された10月21日のナショナルメスカルデーを、CRM(メスカル規制委員会)のサポートのもと日本でも制定するとのことで、そのレセプションセミナーがメキシコ大使館で行われました。

メスカルの日

当日は、AGAVE LOVEの主催者でもあり、CRMのオフィシャル・メスカルアンバサダー Phil Bayly氏をはじめ、CRM代表や現地生産者などまさに専門家の方々が登壇され、テキーラやメスカルの製造工程や最新事情などをお話してくださいました。

いろいろなお話を伺って改めて気づかされたことがいくつもありました。印象的なことは、まずテキーラやメスカルはアガベというアルコールを生み出す原料そのものに由来する風味が、色濃く出ているお酒であること。当たり前と言えば当たり前ですが、ウイスキーにおいての樽や、ジンにおいてのボタニカルなど、主原料以外が風味に与えている影響を考えると確かに特筆すべきだと思いました。

テイスティングイベント

また、テキーラやメスカルもシャンパンやコニャックのような原産地呼称が認められているわけですが、やはりそれは伝統的な製法や生産地の環境が、お酒の風味に大きな影響を与えてるがゆえの原産地呼称なわけです。気候や土壌、高度、各蒸留所に受け継がれた伝統技法など、これらの差による風味への影響は非常に大きく、ワインなどに見られるいわゆるテロワールがそこには確かに存在しているわけです。

特にメスカルはその指定地域の範囲が広く、かつ自然界に生えてる多種多様なアガベを使用するのも相まって、テロワールによる銘柄の個性がとても出やすい。そして未だ全ての工程を手作業によるクラシカルな手法で行われているのもその大きな要因です。ですから、とてもユニークで大変魅力的な世界を有しているわけです。その為、どうしても価格が高くなってしまうという現状もうなずけます。

一方で課題もあるようです。昨今の人気で世界的需要が拡大し量産化が求めらている中で、どのようにそれまでの伝統を維持して続けていくのかということです。特にメスカルは土地の人々の信仰とも大きく関わっているそうで、例えばアガベを地中に入れて蒸し焼きにする際には祈りが捧げられ一種の神事が行われます。こういった土地の人々の伝統文化を破壊するようなことにならない工夫が求められているようです。これはとても大切なことですね。

メスカル

今後テキーラやメスカルがウイスキーやワインなどと同様に、その奥深さを楽しんでいく世界が日本でも広がっていくのかもしれない、という期待感を抱かせてくれる大変有意義なセミナーでした。尚、セミナー&テイスティングイベントの名古屋開催は10月24日(木)で、まだ間に合いますので是非行ってみてください!

「AGAVE LOVE×TEQUILA FESTA 2019」
東京 開催 10月19日(土)、20日(日)
大阪 開催 10月22日(火)
名古屋 開催 10月24日(木)

主催:AGAVE LOVE/TEQUILA FESTA
運営:JUAST/テキーラフェスタ運営事務局
後援:メキシコ大使館/CRM(メスカル規制委員会)

詳しくは、
[MEZCAL DAY]https://mezcalday.jp/