NEWSVODKA(ウォッカ)

ウォッカは無味無臭ではない!?4銘柄を比較試飲してみると・・・

ウォッカは無味無臭ではない!?4銘柄を比較試飲してみると・・・

ウォッカというと思い浮かべるイメージは、「強いお酒」「ロシアなど寒い国」「カクテルのベース」といったところではないでしょうか?おそらくどれも正解であり、場合によっては不正解かもしれません。なぜならウォッカと一口に言っても様々なブランドがありますし、ロシア以外の国でも、寒くない地域でも造られます。また、強いお酒なのは間違いありませんが、ウイスキーやジンなどのスピリッツとアルコール度数は同等ですので、ウォッカだけがズバ抜けて強いというわけでもありません。

しかしウォッカの共通の特徴としてよく言われるのが「無味無臭である」ことですね。ウォッカは蒸留を繰り返してアルコール度数を90度ほどまでに高め、それを白樺の木の活性炭でゆっくりと濾過し、とってもクリアな風味に仕上げるため、無味無臭に近いと言われています。もっとも、フレーバードウォッカというカテゴリーもあって、柑橘類やハーブを浸透させて思いっきり風味付けしてるウォッカもありますが・・・。

そんな無味無臭であると言われるウォッカといえども、たくさんの銘柄がある以上はそれぞれ個性があるはずです。そこで有名な、あるいは個性的だと言われる4銘柄を比較試飲してみました。

ストリチナヤ

●STOLICHNAYA / ストリチナヤ
まずはロシア産ウォッカ「ストリチナヤ」で、これはとても有名な銘柄ですね。最近話題になった映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも、クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーが愛飲していたあの銘柄です。風味はとてもクリアでウォッカのイメージにしっくり合います。クリアな口当たりの後にもわずかに心地良い刺激を感じ、キレのあるウォッカらしいウォッカです。

ヴェルべデール

●BELVEDERE / ベルヴェデール
次はポーランド産ウォッカ「ベルヴェデール」で、こちらは”高級ウォッカ”、”プレミアムウォッカ”などと呼ばれカテゴライズされている銘柄です。香りはほんのり甘みを含み、口に入れると舌の上に感じる当たりは明らかに特徴的な柔らかさを感じました。嫌な刺激はなく本当に上品な口当たりで、プレミアムと言われる理由がわかります。

シロック

●CIROC / シロック
続いてはこちらもプレミアムウォッカと呼ばれる「シロック」。通常ウォッカは穀物を原料にしますが、このシロックはフランス産のブドウ100%から作られた珍しいウォッカです。ウォッカはそもそも蒸留を繰り返して純度を高めてクリアな味わいに仕上げるため、本来原料の風味はあまり残らないとされていますが、それでもこのウォッカはフルーティなシトラス系の柔らかい風味を感じます。口当たりもとてもまろやかでした。

白haku

●HAKU / 白
そして最後は国産米100%を使用したジャパニーズウォッカ「白」。サントリーが特許を取得した竹炭を使った濾過技術を駆使して作られています。香りはお米由来?のほのかな甘みを含みます。口当たりは非常に独特で、舌にまとわりつくような滑らかなテクスチャがとても新鮮でした。お米が原料という先入観があったからか、飲みやすく透明感のある上品な日本酒を彷彿とさせる逸品でした。

今回試飲した4銘柄全てが特徴的な銘柄でした。このような様々な銘柄を、バーテンダーさんはそれぞれの特性を把握し、カクテルに合わせてチョイスしているそうです。例えばストレートで味わいたいような美酒が、あるカクテルにはむしろ不向きだったり。ガツンとくる荒々しいウォッカが、あるカクテルのベースには非常に適していたりなんてことも。

いずれにしても「無味無臭」と評されるウォッカも、実はそうとも言い切れない魅力があることを思い知らされました。考えてみれば、未だ四大スピリッツの一角であり、カクテルのベースに欠かさない存在である事自体が、魅力が無いわけないですよね。